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適応障害 | うつ病 | せん妄 | |||||||||
不安や落ち込み(抑うつ)は誰にでも起こる当然の感情なので、それがあっても直ちに問題ということではありません。 しかし、これまで経験したことがないほどにひどくつらい場合や(例:ゆううつな気持ちが毎日続き何をやっても楽しいと思えない、心配な気持ちで耐えられない、など)、日常生活に影響が出る場合は(例:眠れない日が続く、仕事や家事に手がつかない、何もする気が起きず、一日中横になっている、いらいらして周囲に当たってしまうなど)、つらさを和らげるために、カウンセラーや精神科医のサポートを利用することが役に立ちます。このように気持ちのつらさが著しい場合や、日常生活に影響が出るような精神状態を、専門的には適応障害やうつ病といいます。 |
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適応障害 | |||||||||||
がんと伝えられるなど、強い心理的ストレスをきっかけとして起こる不安や抑うつで、苦痛症状が普段よりも非常に強く現れている場合に疑います。 |
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うつ病 | |||||||||||
適応障害より、さらに苦痛が大きい抑うつが2週間以上持続している場合です。心は激痛を感じており、日常生活に大きな支障をきたします。がんによって体験する、さまざまな喪失感(健康、仕事、役割、将来の計画の変更)に伴って生じることの多い精神状態です。 このような状態が続くと、気持ちの問題だけではなく、例えば、普段なら受けるはずの抗がん剤治療を止めてしまうなど、がん治療にも影響してくる可能性があります。 適応障害やうつ病は、がん患者さんにとっては、誰でもおちいる可能性のある精神状態です。がんの種類や時期で多少異なるものの、約5人に1人は適応障害やうつ病の診断に相当することがわかっています。 |
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せん妄 | |||||||||||
心理的ストレスに関連した精神状態と間違われることがありますが、がん患者さんがよく経験し、専門家が対応すべきもう1つの精神状態に、「せん妄」があります。せん妄は、身体的な異常や薬剤によって引き起こされる急性の脳機能不全であり、周囲の状況が理解できない、実際にはないものが見えたり聞こえたりする(幻覚)、物忘れがひどい、興奮する、眠れない、などの多彩な症状を呈します。そのため、「ぼけたのではないか?」などと家族が心配されることがあります。せん妄は、大きな手術の後や、新しい薬を使った後、全身状態が変化したときなどに多く見られます。原因にもよりますが、多くは一時的な症状です。症状を軽減するために、一部の精神安定剤が役に立ちます。 |
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※このページのコンテンツ内容は国立がんセンターがん対策情報センターから転用させていただいています。 | |||||||||||
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